神社には、本殿や拝殿の他にたくさんの神を祀ったお社があります。
「摂社末社」とひとくくりにされることも多いですが、「摂社」と「末社」はどう違うのでしょうか。
「摂社」はその神社の主祭神に関係が深い神が祀られている社のことで、「末社」の方は祭神とはそれ程関係が深くない神が祀られているものです。
お祀りされている祭神同士のチカラ関係を表すものではありませんし、ご利益の強さ等を表すものでもありません。
ですので、「摂社末社」の方が有名になってしまっている神社もありますよね。
ただし、その神社の中における格式は「本社>摂社>末社」の順になっています。
ちなみに、境内地の中に祀られている摂社や末社を「境内摂社」「境内末社」と言い、境内地の外に独立して建立されている摂社や末社を「境外摂社」「境外末社」と言います。
お参りするときは「摂社末社」からではなく、必ず主祭神が祀られている「本殿」を先に参拝してから「摂社末社」を参拝するという順番をきちんと守った方がいいようです。
この記事では、京都へのご利益参りで開運したい方のために、京都駅の北側にあたる、京都の中央部分周辺にある開運神社をご案内していくことにしましょう。
この記事を読むことで、「開運」「金運」の祈願を成就させてくれそうな神社がどこなのかが分かり、今までよりさらにポイントを押さえたご利益参りができるようになるかもしれません。
この記事を読んでほしい人
- 京都への「神社参拝」で「開運」したいと思っている人
- 京都の「丹波口」「四条烏丸」「河原町」「二条城」周辺にある「開運神社」が気になる人
- 「京都旅行」の合間にふらっと立ち寄って「ご利益参り」をしたい人
- 観光地から、比較的行きやすい場所で「開運」「金運」の祈願がしたい人
- 「御朱印」「お神札」「お守り」が欲しいと思う人
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【丹波口周辺】
■福神社
「福神社」は、創建も由緒や由来も一切不明です。祭神は土佐日記を記した「紀貫之」ではないかと言われていますが、これもはっきりとはしていません。
現在は街中にある小さな神社ですが、その昔この付近には「福神の森」と呼ばれた鎮守の杜があったとされています。
毎年10月中旬頃に例大祭が催されて、神事が行われたあとにお神輿が街中を練り歩きます。
それにしても、「福神社」とは縁起の良い名前ですね。
実はこの神社は、金運で有名な「伏見稲荷大社」の「境外末社」になるようです。
ですので例大祭には伏見稲荷大社から神職が来ますし、伏見稲荷大社の「稲荷祭」にはこの神社の神輿も加わるそうです。
祭神や縁起が分からない神社ですが、きちんとお祀りされていますし、伏見稲荷大社に関わる神社ですから金運にもご利益が高そうです。
参拝して「福」をいただきましょう。
【神社情報】
【祭神】
紀貫之
【周辺のグルメ情報】
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【ネット情報】
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【四条烏丸周辺】
■繁昌神社
繁昌神社は「繁昌の宮(はんじょうのみや)」「京の弁財天」「班女ノ社(はんにょのやしろ)」とも言われています。
古くは「班女神社(はんにょじんじゃ)」「功徳院」と呼ばれており、弁財天が祭神とされていました。
「班女神社」の音がなまって「繁昌神社」と呼ばれるようになり、桃山時代にはその辺り一帯の地名も繁昌町となりました。
「班女神社」が「繁昌神社」になったことについては別の話もあります。
氏子がどうしたらもっと神社が発展するかを話し合ったときに、「じゃあ、繁昌(繁盛)という縁起の良い名前にしよう」ということになり、神社名が変わったとも。
創建は結構古く、延喜年間(901~922)に安芸の宮島(厳島神社)から市杵嶋姫命、田心姫命、湍津姫命の宗像三女神を勧請したのが繁昌神社のはじまりとされています。
なぜ「班女神社」なのかと言うと、現在の繁昌神社の場所から北西方向に徒歩5分ほどの場所にある「班女塚」を祀る神社として建てられたからです。
「班女塚」については、鎌倉時代初期の説話集「宇治拾遺物語」に怪異な話として出てきます。
若くして亡くなった女性の遺体が、家人が葬送しようとしても棺桶の中から知らないうちに自宅に戻るというお話で、最後には根が生えたように動かなくなったため仕方なくその場に塚を作って祀ったそうです。
その後、その塚に弁財天を祀る社が建てられ「班女社」や「半女社」と呼ばれるようになったとも言われています。
もともと繁昌神社は、この班女塚の位置に鎮座していたようです。
17世紀の後半に書かれた「雍州府志」(ようしゅうふし)には、豊臣秀吉が繁昌神社の社殿を東山五条にある佐女牛八番宮社(若宮八幡宮社)の近くに移そうとしたが、何かしらの祟りが起こったので現在の場所に戻されたと記されています。
不思議なお話ですが「意地でもここを動かない」と言う強い意志を感じる由来譚ですね。
強力なご利益が期待できそうです。
現在では「商売繁盛」をご利益の筆頭として掲げており、金運祈願には欠かせない神社と言ってもいいでしょう。
【神社情報】
【祭神】
市杵嶋姫命(弁財天)、田心姫命、湍津姫命
【周辺のグルメ情報】
食べログ<最寄り駅周辺>
【ネット情報】
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【河原町周辺】
■錦天満宮
錦天満宮は、京の台所として名が知られている「錦市場」商店街の東の端に鎮座しており、天満宮でありますが学業の他に「商売繁盛」もご利益があるとされています。
創建は、1003年に菅原道真の父親である菅原是善の旧邸である「菅原院」を、源融の旧邸「六条河原院」の跡地に移築して「歓喜寺」という寺院が建立され、その鎮守の神社として菅原道真を祀ったのにはじまると言われています。
1587年に豊臣秀吉が行った京都の都市整備のため、歓喜寺と一緒に現在地である錦小路東端に移転しました。
そして、その地名から「錦天満宮」と呼ばれるようになったそうです。
明治になって神仏分離令により歓喜寺は東山五条に移転になり、錦天満宮だけが残されました。
特徴的なのは錦小路通の寺町と新京極の間にある鳥居で、1935年(昭和10年)に建てられたものですが、その後に計画上のミスがある区画割を元にして両側にビルが建築されてしまったため、ビルの壁の中に鳥居の一部がめり込んだ状態になっています。
参道から見ると、ビルの窓を通して壁を突き破った鳥居の端を見ることができます。
これは、鳥居上部の両端を考慮せずに柱の位置だけで道路幅を決めてしまったからのようです。
「壁を突き破る」というのは、受験生などには喜ばれそうですね。
学業だけでなく金運にもさまざまな壁があるので、「それらの壁を突き破って運をつかむ」という意味にも採れそうです。
「キットカット=きっと勝つ」みたいなものでしょうか。
境内には「錦の水」と呼ばれる湧水が出ていますが、これが周辺の住民にも大人気で、日用に利用する水を汲みに来る人も多いということです。
「錦」とは宝物のことでもあり、縁起の良い神社名と共に、京都のガイドマップや旅情報にも必ず載る大人気の繁華街「錦市場」に面して鎮座している「商売繁盛」の神ということなので、金運神社巡りには是非行っておくべき神社の1つと言えそうです。
観光客に人気のスポットにあるので、人の気配が絶えることはほとんどない賑やかな神社です。
錦市場は鮮魚店や漬物店、豆腐屋など、130軒ほどのお店が並んでいます。
食べ歩きなどもできるようですので、参拝後の散策やグルメにも困ることはないでしょう。
【神社情報】
【祭神】
菅原道真(天神)
【周辺のグルメ情報】
食べログ<最寄り駅周辺>
【ネット情報】
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【二条城周辺】
■御金神社
御金神社(みかねじんじゃ)は、今や金運(特に「資産運用」や「賭け事・宝くじ」関連)の神社としては全国的にとても有名ですが、実は近代になって創建されたとても新しい神社です。
御金神社の創建者である田中庄吉という人物は、教派神道の金光教に入信して京都で布教を行い、500人を越える信者を獲得した徳の高い信者であり布教者でした。
1883年(明治16年)に、それまでの布教によって形成された組織を世間公認のものとするため、金光教における「金乃神」の「金」にちなんで、岐阜県の南宮大社の祭神である「金山彦命」を祀る神社として認可を得ました。
1888年には神道教会所属御金教会所を設立しますが、金光教が独立する際に行われた講社結集運動には加わらず、別の道を歩みました。
現在は、金光教との関わりは全くなくなり、金光教における「金乃神」すなはち「金神の宮」としての活動も一切されていないようです。
ただ、「金山毘古神」に加えて「天照大神」「月読神」を祀るという祭神の構成や、金光教の「金神」に関連して「建築、転宅、方位、厄除け等の神」として祭祀が行われているところに、若干金光教の名残が見てとれます。
御金神社で一番目を引くのが「金ピカの鳥居」です。
もともとは普通の木製の鳥居が建てられていましたが、台風の影響で壊れたのを機に、鉄製の鳥居に建て変えられました。
その際に「金」の神様を祀っているということから鳥居に金箔が施され、2006年(平成18年)に黄金色に輝くまばゆい鳥居が完成したのだそうです。
私も初めて実際に目にした時には「すごいインパクト・・」と感心しました。
境内は非常に小さいのですが、よく手入れされた良い神社だと思います。
社紋はもちろん「丸に金の文字」です。
本殿の瓦には「丸に金の文字」の社紋が、金色で刻印されています。
境内を入ると、右手にイチョウのご神木をかたどった「イチョウの絵馬」などが所狭しと奉納されており、ついつい読みふけってしますが、「宝くじ1等当選ありがとうございます」とか「おかげさまでロト6で1等が当たりました」だとか、景気がいい話も結構書かれています。
うらやましいかぎりですね。
ご神木のイチョウの葉が全て散ってしまうと、てっぺんの部分に2匹の龍の形をした枝が見えるそうです。
その形が仲の良い夫婦に見えることから、「夫婦龍」として参拝者に愛されています。
正面にある本殿を参拝し終えて、左手を向くと社務所と授与所があり、お守や絵馬など多くの授与品が並べられています。
たくさんの授与品を見ていると楽しいですが、やはり一番人気は黄色い「福財布」でしょう。
御金神社の「福財布」に宝くじなどを入れて保管すると、高額当選するというお話がネットを中心に広まって大人気になっています。
「福財布」は「宝くじなどの保管場所」として使うほかにも、「その中に金銭を入れておいて、それを使って、何かをしたり買ったりする」とご利益があるそうです。
いろいろな使い方があるんですね。
境内は全てが「金」に関わるもの一色ですが、こういう「直球ど真ん中の剛速球」というのも悪くはなく、かえって「すがすがしい」くらいです。
まさに金運神社界のスーパースターと言えるでしょう。
ちょっとおもしろいのが「おみくじ」で、「大吉」のさらに上の「大大吉」があります。
京都で「大大吉」のおみくじが引けるのは、ここ「御金神社」のほかに、「伏見稲荷大社」「護王神社」「城南宮」などだそうです。
狙ってみるのもいいですね。
街中に佇むとても小さな神社なのですが、夜でも参拝客が絶えることないようです。
ぜひ御金神社に参拝して、金運や財運のアップに全面的に協力してもらいましょう。
【神社情報】
【祭神】
金山毘古命、天照大神、月読神
【周辺のグルメ情報】
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【ネット情報】
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■武信稲荷神社
武信稲荷神社は、平安時代初期の859年に右大臣藤原良相(ふじわらのよしすけ)によって創建された神社です。
平安時代には、武信稲荷神社付近は公家の邸宅や朝廷の中央諸官庁があった地域にあたります。
後年、藤原武信という人物がこの神社を篤く崇敬して神威の発揚につとめたので、「武信稲荷」と呼ばれるようになりました。
創建者の藤原良相が藤原氏の長として一族の名付けをしていたため、「名付け・命名にご利益」がある神社として有名です。
武信稲荷神社には境内社がたくさんありますが、注目は「弁財天」を祀っている摂社が2社あることです。
1つ目は「宮姫社」で、これは御神木の「榎」に宿るとされる弁財天を祀ったものです。
樹齢850年ほどであり、京都市の天然記念物にも指定されています。
この御神木は、平清盛の嫡男「平重盛」が「安芸の宮島(厳島神社)」から苗木を移し植えたと伝えられ、京都最大で最古の霊樹であるとも言われています。
「榎」は「えんの木」とも呼ばれ「縁結びの神」としても名が知られていますが、この榎は「坂本龍馬と妻おりょう」に関する逸話があり、二人の縁を取り持った木としても有名です。
2つ目は「白蛇弁財天」で、この土地の神である「白蛇」姿の弁財天が、信仰の篤かったある行者に「人々を守護するために世にでる」とお告げをし、それを聞きつけた有志の人々の奉仕によってこの社にお祀りされました。
金運の神社としてのキーワードは「稲荷神」「弁財天」「白蛇」「厳島神社」といったところでしょうか。
いずれも金運に関わる重要な神などであり、歴史ある神社という点を考えても、高いご利益がありそうです。
また、この場所が物語の中で「一寸法師」が暮らしたと言われる場所であるところから、「金運・開運・出世運」のご利益もあるとして人気のようですよ。
そんなところから、一般的には「必勝」「命名・名付け」「縁結び・恋愛」がご利益であるとされていますが、金運も十分期待できるでしょう。
【神社情報】
【祭神】
倉稲魂命(稲荷神) ほか
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この記事のまとめ
おもな内容のポイント整理
この記事のまとめ
- このエリアのおもな金運神社は「福神社」「繁昌神社」「錦天満宮」「御金神社」「武信稲荷神社」の5社
- このエリアは「京都駅」の北側から「二条城」周辺までの、京都でも随一のにぎやかな人気スポット
- 「繁昌神社」は、「商売繁盛」や「金運」の運気アップが期待できる強いパワーの古社
- 「錦天満宮」は、女性や外国人にも大好評の繁華街「錦市場」商店街に鎮座する人気の神社
- 「御金神社」は、全国的な知名度を誇る、高額当選した実績多数の金運の大パワースポット