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 前回の記事ではワインを題材にしてみました。

ワインが様々な「味わい」を持っていることが分かりましたが、どんな味のワインとでもよく合う有名な食材の1つとして、チーズを挙げることができます。

チーズが日本で広がりを見せ始めたのは昭和35年ごろのことで、ちょうど映画「Always三丁目の夕日」のころではないでしょうか。

日本人にとっては意外と新しい食べ物であり、「Always三丁目の夕日」のイメージのせいかとても懐かしい感じもします。

高度経済成長とともに短期間で普及して、今や誰もが口にする日本人の愛してやまない食べものの1つに成長しています。

この記事では、そんな「チーズ」をテーマとして取り上げてみましょう。

 チーズの分類

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 チーズは家畜のミルクを原料としてつくられる保存食品です。ミルクの水分を抜いて凝固させて、そのあとさまざまな方法で発酵・熟成をさせます。

加工食品としては、もっとも古い歴史があって、紀元前5500年頃の中央ヨーロッパ(ポーランド周辺)のあたりで既につくられていたようです。

ワイン同様世界中でつくられ、世界中から愛されている食品・食材で、膨大な種類がありますし、チーズを使った料理も多彩な展開を見せています。

飛鳥・奈良時代~平安時代にかけての日本でも、「蘇(そ)」「醍醐(だいご)」「酪(らく)」「熟酥(じゅくそ)」といったチーズが作られて、食べられていました。

チーズの種類は、原料となるミルクの種類や加工法などによって細かく分類されており、1000種類以上はあるようです。

ですが、大きく分けると、加熱処理がされていない「ナチュラルチーズ」と、加熱処理されている「プロセスチーズ」の2つに分類できます。

 ナチュラルチーズ/プロセスチーズ

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 ナチュラルチーズは、家畜のミルクから水分を抜いてつくられた、加熱処理を施さないチーズのことです。

ミルクにレンネット(凝乳酵素)や酸(レモン汁や食酢など)を加えて、カード(凝乳)呼ばれる白い塊と、透明な上澄み液(乳清、ホエー)に分離させます。

このカード(凝乳)の水分を絞るなどして抜いて、さらに長時間寝かせるなどの「熟成」や、乳酸菌やカビなどで発酵させたり、加温や加圧を加えたりする「加工」の過程を経て、さまざまな味わいのナチュラルチーズが出来上がります。

 プロセスチーズは、1種類~数種類のナチュラルチーズを加熱して溶かし、再び固める方法でつくられます。「アメリカンチーズ」とも言われています。

加熱するので、発酵中の菌を死滅させ、酵素を変質させてしまうので、発酵が止まり熟成しなくなりますが、そのかわりに、さらに長期保存が出来るようになりますし、味も変化をしなくなって均質化した味わいになります。

プロセスチーズはスイスが発祥の地で、20世紀の初めころからつくられるようになりましたので、それ以前にはナチュラルチーズしかありません。

そのため、チーズが日本に入ってきた幕末・明治の頃の日本人にはにおいや味がキツク感じられたことから、チーズはあまり普及はしませんでした。

プロセスチーズ登場後もそれはあまり変わりませんでしたが、ソーセージ状の「ベビーチーズ」(1960年)や、平べったい「スライスチーズ」(1971年)、わずかな加熱で溶ける「とろけるチーズ」(1987年)などの製品が登場し、日本でも広く食べられるようになりました。

そのため、長い間日本人にとっては、チーズといえば「プロセスチーズ」でした。ナチュラルチーズがシェアを伸ばしつつある現在でも、日本ではどちらかといえばナチュラルチーズよりプロセスチーズの方が一般的なようです。

味にクセがなく形を自由に変えられるためか、さまざまな製品がつくられたり、ハンバーガーなどの数多くの食品に使われています。

日本でつくられるプロセスチーズは、ゴーダチーズやチェダーチーズが原料になっていることが多いようです。

 フレッシュタイプ(ナチュラルチーズ)

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 フレッシュタイプのチーズは、もっともシンプルなチーズです。生乳に酵素や乳酸菌を加え、凝固させて水分を抜いただけで出来上がりです。

そのあと、全く熟成させないものと、軽く熟成させるものとに分かれますが、それほど大きな違いはありません。

全く熟成させないフレッシュチーズの代表は、水牛のミルクからつくられるイタリアの「モッツアレラチーズ」、軽く熟成させるフレッシュチーズの代表は、ドイツやオーストリアの「クワルク」などです。

日本で発明された「ストリングチーズ(さけるチーズ)」もフレッシュタイプです。

ほかに有名なフレッシュチーズとしては、お菓子作りに良く使われるアメリカの「クリームチーズ」やイタリアの「マスカルポーネチーズ」などがあります。

「クリームチーズ」は、チーズケーキに使われるチーズといえば、ピンとくるでしょうか。

「マスカルポーネチーズ」も、ティラミスに使われるチーズといった方が、味などが想像しやすくよくわかるかもしれませんね。

ほかにもギリシャの「フェタチーズ」やフランスの「ブルサン」「フロマージュ・ブラン」など、非常に多くの種類があります。

フレッシュタイプのチーズは、発酵をさせないため味に強さやクセがなく、そのまま食べてもおいしいですし、料理やお菓子の材料として使われることも非常に多いチーズです。

ワインだけでなく、日本酒や焼酎にも合うという人もいます。大手デパートや大きめのスーパー、ネット通販などでも手軽に手に入りますから、日本人にとってはナチュラルチーズの中では一番親しみやすく食べやすいチーズであると言えます。

 セミハードタイプ(ナチュラルチーズ)

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 セミハードタイプのチーズは、チーズをつくる過程で重しを載せて圧力をかけ、水分を半分以下(約46~38%)にまで減らしたチーズです。

日本人が食べなれている6Pチーズなどのプロセスチーズをもう少し固くしたような食感で、日本のプロセスチーズの多くがセミハードタイプのゴーダチーズやマリボーを原料としているため、味もよく似ており、日本人にはなじみがあって食べやすいチーズです。

セミハードタイプのチーズは味が変化しにくく、保存性が高いのが特徴です。製造開始後1年くらいはもつようです。

食べられるのは、熟成開始後3か月くらいからですが、熟成がゆっくりと進むので、少し多めに買っても大丈夫そうです。

また、味の主張が強くないので、そのまま食べてもおいしいですし、チーズフォンデュなどの料理やお菓子作りなどにも活躍します。

削ったり溶かしたりして野菜などにかけて食べるのもおいしいです。

アメリカの有名なテレビアニメ「ト〇とジェリー」の中で、ネズミのジェリーが大好物の穴の開いたチーズが、このタイプの「エメンタールチーズ」です。

代表的なセミハードタイプのチーズは、イギリスの「チェダーチーズ」、オランダの「ゴーダチーズ」、デンマークの「マリボーチーズ」「サムソーチーズ」、スイスの「エメンタールチーズ」などがあります。

 ハードタイプ(ナチュラルチーズ)

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 ハードタイプのチーズは、セミハードタイプよりもさらに熟成させて、水分量を38%以下にしたチーズです。水分量が少ないため、食感はかなり硬いです。

一般的には、フレッシュチーズを型に入れてから、上に重しをして水分を抜いた後、数か月から数年の間じっくり寝かせて熟成させるので、大きな塊で作られる場合が多く、売るときにブロック状にカットします。

味や香りは、一般的には強めでクセがあります。

ハードタイプのチーズは、熟成期間の長さが特徴です。短くても6か月くらい、長いものでは5年以上寝かせてじっくりとうまみを引き出します。

熟成した期間によって味がかなり変わってくるので、ラベルに熟成期間を記して売られることが一般的になっており、熟成させた年月が長いほど値段が高くなります。なんだか、ワインによく似ていますね。

食べ方としては、若干硬いですがそのまま食べることもできます。

また、削って粉にしたり、熱で溶かしたりすることでさまざまな料理に使われます。

熱を加えると、味がマイルドでクリーミーになり、風味も豊かになりますし、パスタやピザなどにすりおろしたハードタイプのチーズをかけて食べると、味にコクが生まれます。

代表的なハードタイプのチーズは、イタリアの「パルミジャーノ・レッジャーノ」、スイスの「ラクレットチーズ」などです。

「パルミジャーノ・レッジャーノ」は、「イタリアチーズの王様」と呼ばれており、日本では「パルメザンチーズ」として有名です。

「ラクレットチーズ」は、ハードタイプにしては味にクセがなくおいしいのですが、ニオイが非常にキツイので、ノックアウトされないように、買う時には少し注意した方がいいかもしれません。

この記事では「セミハードタイプ」に仕分けしている、イギリスの「チェダーチーズ」、スイスの「エメンタールチーズ」なども、「ハードタイプ」に分類する場合があるようです。

いつものワインが最高の美味しさ!やっぱ相性バッチリのナチュラルチーズ!

 

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