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 私は本が好きでいろいろな本を読みますが、夜のお供はやっぱりミステリーでしょうか?

小さいころ読んだ江戸川乱歩や横溝正史は怖かったですが、やめられませんでした。

しばらくミステリーからは離れていましたが、1980年代の終わりごろに読んだ「十角館の殺人」や「占星術殺人事件」などに、また引き込まれてしまいました。

今ではすっかり中毒と言えるかもしれません。

本ブログの名称やニックネームもミステリーに由来するネーミングです。

ミステリーへのお誘い

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 欧米で生まれたミステリー(推理小説)は、日本に伝わり、独自の大発展を遂げます。

ちょうど中国で生まれたラーメンが、日本でオリジナルを凌駕する大発展を遂げたのと同じような感じです。

今や日本を代表する文学ジャンルのひとつと言えるのではないでしょうか。

ところで、一口にミステリー(推理小説)といっても、いろいろあるって知ってましたか?

ミステリーというスタイルがあらゆる分野と結びついて共存が可能なせいか、現代にいたるまで多彩なミステリー・ジャンルが展開されています。

ミステリー(推理小説)好きなら当然知っているかもしれませんが、ここでちょっと整理してみましょう。

 本格ミステリー(本格推理)

 事件の真相に至る手掛かりを、小説中に全て示し、読者に対してフェアな形で作中の登場人物が真相を導き出す形式の小説。

ミステリー(推理小説)の中では、最も一般的で古典的なジャンルです。

「本格」は日本における呼称で、戦前は「本格」以外の形式の推理小説は、全て「変格」と呼ばれました。

欧米では、「フーダニット」「パズラー」と呼ばれます。

「本格」に求められるのは、「解決の論理性」「真相への手がかりが全て作品中で示されること」「地の文に虚偽を書かないこと」などで、それらすべての条件を満たしていなければならないとされています。

作者によっては「読者への挑戦状」と題し、そこまでで真相に必要な全ての手掛かりが出そろったことを告げ、真相に至る論理的な事件解決を明示的に挑戦することもあります。

密室殺人など、不可能犯罪を扱った作品も数多く、名作ぞろいのジャンル。

 新本格ミステリー(新本格推理)

 本来は「新しい本格」という程度の意味であり、他の国でもそういう呼称は使われることがありますが、日本で使われる場合は特に、1980~90年代にデビューした若手作家のうち、綾辻行人や有栖川有栖、法月綸太郎、我孫子武丸などの作家たち、および、彼らの作品に対してそう呼ばれます。

「新本格ミステリー」は、古典的ミステリーのうち、特に「本格ミステリー」を模範として強く意識しながら、新しい時代的背景や社会的背景に合った作風にアップデートして、以後の日本におけるミステリーに多大な影響を与えました。

これらの作家・作品に対して「新本格」という言葉が初めて使われたのは、綾辻行人の第2作目の「水車館の殺人」(1988)の帯の言葉とされています。

そしてその後、島田荘司が「本格ミステリー宣言」(1989)で、本格ミステリーの系譜を擁護する評論を展開し、鮎川哲也などの本格の先輩作家たちも本格ミステリーの新人の発掘・育成に尽力した結果、大きなムーブメントとなり、現在に至ります。

 ハードボイルド

 事件に対して、登場人物が自ら行動を起こし立ち向かっていき、論理的で内面的な思索よりも、非情で妥協を許さない行動的・肉体的な方法により事件を解決する形式の小説。

レイモンド・チャンドラーやダシール・ハメット、ローバート・B・パーカーなどが代表的な作家と言われています。

私立探偵が主役であっても、非情さを前面に押し出さないタイプのものは「ソフトボイルド」と呼ばれます。

また、ハードボイルドの反対のミステリー・ジャンルとしては、「コージー・ミステリー」があり、これはハードボイルドが持つ暴力的表現や非日常性を極力排除したもので、アガサ・クリスティの「ミス・マープル」シリーズなどが代表作。

 社会派ミステリー

 時代が持つ社会的背景やリアリティを重視し、それらの矛盾や問題が生み出したともいえる、社会性のある事件や犯人を題材として扱うミステリー(推理小説)の形式。

事件そのものや登場人物の内面や行動だけでなく、事件の背景となった社会的・時代的問題を綿密に描写していくのを特徴とします。

日本では1960年代ごろから、それまで主流だった「本格」に代わってミステリーの主流であり、1980年代の新本格の登場までその状態が続きました。

松本清張や高村薫がその代表と言えるでしょう。

 倒叙ミステリー

 犯人が殺人事件を犯すシーンから始まり、犯行時の子細なミスから登場人物の刑事や探偵が犯人を追い詰めていくという形式のミステリーです。

刑事コロンボや古畑任三郎のスタイルだといった方が分り易いでしょうか。

犯人が追い詰められていく心理描写が特徴であり、最大の魅力。

また、犯罪者の内面に目を向けて、犯罪に至る過程を描いたものを、特に「犯罪心理ミステリー」といいます。

 メタミステリー

 推理小説(もしくは、小説という媒体自体)の形式や特徴・枠組みそのものにトリックがある形式のミステリー。

「読者が犯人」「著者が犯人」というパターンなどはこの形式に含まれます。

こうした、推理小説自体の形式・特徴・枠組みに対して否定したり、疑義を呈するような作品を、「アンチミステリー」ということもあります。

 青春ミステリー

 主人公やその周辺の登場人物に、思春期の人物を配したミステリーの形式。

物語の進行に伴って、多くの場合その人物が事件を通して成長を遂げる姿が描かれます。

中でも学校や学校生活を題材、もしくは、舞台にしたものを、特に「学園ミステリー」ということもあります。

 トラベルミステリー

 有名な観光地が舞台であったり、探偵役の登場人物が観光に関わったりする、もしくは、交通機関・交通手段によるトリックが使用されるミステリーの形式。

旅情や風土といった旅行記的側面も強くあり、映像化しやすいため映像作品も多く、日本では人気のミステリー・ジャンルです。

シリーズ化しやすいのも特徴で、西村京太郎の「十津川警部」シリーズや内田康夫の「浅見光彦」シリーズなど、息の長いシリーズが多いのも人気が高い理由かもしれません。

シリーズもの以外にも、松本清張の「点と線」をはじめ、名作がそろっています。

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